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  • フレイル予防で健康寿命を延ばしましょう!(ライター:澤田 佳寿馬)
  • フレイル予防で健康寿命を延ばしましょう!(ライター:澤田 佳寿馬)

    ◆はじめに
    現役社会は生活習慣病の予防の為、メタボリックシンドロームなどの病気のリスクに気をつける必要があります。一方、年齢を重ねると低栄養素にならないように食習慣が大切になります。栄養が不足した状態が続くと、筋肉量が低下しフレイル、要介護状態になるリスクが高まります。特にコロナ自粛の長期化によりで高齢者の身体能力低下が問題視されています。 今回はフレイルの予防と対策について説明します。

    ◆フレイルとは
    「フレイル」は「Frailty(虚弱)」を日本語に訳したもので、医療や介護という枠を超えた新たな概として日本老年医学会が2014年に提唱しました。
    「フレイル」は、身体的機能や認知機能が徐々に低下しつつある状態です。
    健康な状態から介護が必要な状態へと変化する途中にある段階のことを指します。
    2020年4月からは後期高齢者を対象としたフレイル健診も始まりました。
    「フレイル」には回復の可能性があり、適切な治療や予防をすることが大切です。

    ◆予防の第一歩は適正体重を知ること
    体格指数(BMI)は65歳以上の場合、21.5~24.9を目標にすると良いとされています。BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出できます。

    ◆フレイル予防の3本柱「栄養」「身体活動」「社会参加」
    ◎栄養バランスの意識
    食事は主食、主菜、副菜を組み合わせて栄養バランスを意識しましょう。
    主食でエネルギーを確保し、主菜で骨格や筋肉を作るたんぱく質を意識して摂ることが大切です。たんぱく質の1日の摂取量は65歳以上なら体重1㎏あたり1gが目安です。
    体重60㎏なら1日60gを目標にしてください。肉、魚、卵、豆腐などバリエーションを増やしてしっかり食べましょう。特に魚はカルシウムの吸収を促すビタミンDが豊富に含まれています。

    ◎有酸素運動と無酸素運動
    まずは器具を使わずにできる運動(家でも出来る運動)として腕立て伏せ、腹筋、スクワットがお勧めです。日常生活の「しゃがむ」「立つ」「起き上がる」で使われる筋肉、特に大腿四頭筋が加齢と共に低下が大きい部位なので意識して鍛えましょう。有酸素運動は心肺機能を高め、心臓病のリスクや脂肪燃焼効果があります。外でのウォーキングなど景色が変わることにより脳の神経が活性化され認知症の予防になるとも言われています。

    ◎社会参加・コミュニティづくり
    上記の運動に踏まえてフィットネスクラブに通い、スタジオレッスンに参加することがフレイル予防に有効だと考えております。多人数グループでのスタジオレッスンに参加することにより一人では運動をやりきることが難しくても、みんなとやれば乗り越えられる達成感を味わえるプログラムがあります。運動の内容も有酸素運動と無酸素運動が両方の効果が期待できる筋コンディショニングのレッスンもあるので初心者の方でもお勧めです。スタジオレッスン参加者同士での交流が深まり、コミュニティができます。

    ◆まとめ
    健康は人生の最大の財産です。いつまでも健康的な身体でいられるように「栄養」「身体活動」「社会参加」の3本柱を意識して、これから運動を始めるという方もフィットネスライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。
    参考文献:WEDGE OPNION MEDICAL 高齢者の「健康・幸福寿命」実現へカギを握るフレイル予防


    【執筆者プロフィール】

    澤田 佳寿馬(さわだ かずま)

    ゴールドジムノース東京/ウエスト東京/日本大学稲城パフォーマンスセンター 勤務

    ゴールドジムプロレーナ—、加圧トレーナー、グループパワーインストラクター、ViPRインストラクターとして現場でパーソナルトレーナー、スタジオインストラクターとして活動中。外部指導として企業へのオンラインセミナーで講師を担当し啓蒙活動を行っている。競技はボディビル/クラシックフィジーク現役でコンテストへ出場している。

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