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  • トレーニングの種類を知る(ライター:神浦 喬)
  • トレーニングの種類を知る(ライター:神浦 喬)

    これから運動、トレーニングを始めようと考えている方は多くいらっしゃると思います。
    「令和2年度スポーツの実施状況等に関する世論調査」(スポーツ庁)によれば、普段の生活において「運動不足を感じる」人の割合は79.6%、「感じない」人は18.9%となっています。しかしながら、実際に運動やトレーニングをする人はその中で何%いるでしょうか。また1年間継続してトレーニングする人の割合はさらに下がると考えられます。

    厚生労働省の資料によれば、運動習慣のある人(1回30分以上の運動を週2回以上行い、1年以上継続している人)は、男性で33.4%、女性で25.1%となっています。

    様々な要因があるにせよ、それらを乗り越えトレーニングをスタートすることにたどり着いた場合、そのきっかけとしてトレーニングをする理由や目的というものが存在すると思います。今回はそれら目的への道筋ともいうべき一般的なトレーニングの種類をご案内していきたいと思います。このコラムをきっかけにトレーニングを始める機会となれば幸いです。

    トレーニングの種類
    □レジスタンストレーニング
     レジスタンス(抵抗)という名の通り、筋肉に対してさまざまな方法により負荷を与え
    筋力、筋肥大、筋持久力の向上を目的にトレーニングする方法のことです。筋肉に負荷を与える方法としては、自重、チューブ、トレーニングマシン、ダンベル、バーベルなどを用いて行います。

    効果としては、筋力、筋肥大、筋持久力向上は知られていますが、その他にも骨粗鬆症の予防や体組成の改善が期待できます。また高血圧患者の安静時血圧の低下や血中脂質の改善、耐糖能(※)の改善などもあります。
    (※)耐糖能とは、食事などにより血糖値が上昇した際に正常値まで下げる能力のこと。耐糖能異常とは糖尿病予備軍、境界型糖尿病ともいわれ進行すれば糖尿病につながる。

    □ウエイトトレーニング
    ダンベルやバーベル、マシンなどウエイト(重り)を使用したトレーニングのことです。効果としては上記レジスタンストレーニングとほぼ同じです。

    □プライオメトリクス
     あまり聞き慣れないとは思いますが、競技スポーツ選手に対して行うトレーニング方法として知られています。「プライオメトリック」とはギリシャ語で「長さが伸びること」を意味し身体の反射を利用し素早くパワフルな動作を伴うトレーニングです。効果としては瞬発力の向上、パワーの増大を狙い利用されます。こちらも適切な指導者のもと実施頂くことをお勧めします。

    □有酸素(運動)トレーニング
     ウォーキング、ランニング、自転車、エアロビクスなど長時間継続して行う運動の事です。目的としては体脂肪燃焼、呼吸循環器系の向上が期待できます。強度では人と会話できる範囲の強度は体脂肪燃焼、そして会話できない程まで強度を上げると程度にもよりますが心肺機能向上(競技力アップ)へと繋がります。

     効果は数多く報告されていますが、高血圧、高血糖、脂質異常症、動脈硬化などの予防・改善に繋がります。その他にも、様々な生活習慣病の予防策として用いられます。体脂肪の中でも内臓脂肪の過剰な蓄積は様々な病を発症する原因ともなり、内臓脂肪量の減少に直接アプローチできる有酸素運動は健康効果が高い運動といえると思います。

    まとめ
    今回はトレーニングの種類をご案内させて頂きましたが、この他にも紹介できていないトレーニングもまだまだあります。しかし、今からトレーニングをしようと考えられていた方にはまず入り口として上記トレーニング方法を確認頂き、ご自身の目的と照らし合わせてトレーニングを開始して頂ければと思います。

    そしてトレーニングは継続することと頻度により効果は増加していきますが、実際明日からウォーキングをすると考えていても天候に左右され計画的にトレーニングできなかったり、適切な運動時間がよくわからないこともあると思います。また、ウエイトトレーニングを選択した場合も家で一人でトレーニングしていてやり方が合っているのかわからなかったり、モチベーションが上がらなかったりするものです。そういった時はお近くのフィットネスクラブやパーソナルトレーニングジムなどを利用して適切な指導を受けてみるのも良いかもしれません。

    トレーニングによる筋パフォーマンス向上は高齢者でも改善できることが分かっていますのでどの年代の方でもトレーニングするのに遅いことはないと思いますのでこの機会にトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか。


    【執筆者プロフィール】

    神浦 喬 (かみうら たかし)

    ゴールドジム京都烏丸店 勤務

    ゴールドジムプロトレーナー。NSCA-CSCSや健康運動指導士などの資格を有しているため科学的根拠に基づいた指導を行っている。また、自らボディビル競技を実践しその経験も参考にアドバイスを提供している。GGX(グループレッスン)、セミナー、パーソナルトレーニングなどを通じてお客様のニーズにあったプログラムの考案と提供をしている。

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